田中美和

女性誌編集&記者。
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラー。
チャリティー団体+one(プラスワン)共同代表(フィリピン、カンボジアの孤児院支援)。
チャリティーラン「PARACUP2012」事務局スタッフ。
好きなこと→パワスポ巡りの旅&ランニング。

女の人ばっかりの環境

(清水宣晶:) 美和ちゃんて、
中学高校の時って、電車通学だった?

(田中美和:) そう、高円寺まで電車で通ってて、
中高6年間、カトリックの女子高だった。

それ、厳しそうだなあ。

すっごい厳しかった。
スカート丈もモノサシでチェックするし、
髪の毛が天然パーマだと注意されたり。

天然パーマって、
そんなん、しょうがないじゃん(笑)!

そう、だから、
「天然パーマ届け」ってのを出さないといけないの。

証明書が要るのか。
それ、病院で発行してもらうの?

親が、
「うちの娘はパーマかけてるわけじゃございません」
って一筆書いて、ハンコ押すんだけど。

ほんとかい!
ウケるなー、それ。

そういう細かいしきたりがいっぱいあったんだけど、
それだけキッチリしてると、
親御さんとしては安心だよね。

でも、
世間とのギャップがあったりしない?

やっぱり、ちょっと変わってたと思う。
クラスの友達と会っても、
お互い「ごきげんよう」とか言ってた。

なんかもう、ギャグの世界だね。

面白いでしょ?
しかも、ほんっとに女だらけで。

そりゃそうだろう。

いや、そうじゃなくて、
女子校でも、普通、
男性の教諭は何人かいるでしょう?
ウチの学校、物理の先生一人だけだったんだよね。

ぶはははは!
ゼロならわかるけど、一人だけってスゴいね!
他には、職員にもまったくいないの?

そう、小学校からの一貫校なんだけど、
小中高あわせて、他には、誰一人としていないの。

それこそ、マンガの世界だな。
その先生が、どういう経緯で入ることになったのかに興味があるよ。

一人だけって、
メンタル的にもかなりツラかっただろうなと思って。

いやーー、、
どうなんだろうな。
ちょっと、実際なってみないとわからない心境だね。

私、数年前に、占いに行って見てもらった時、
「女の人がいっぱい見えます」って言われたの。

おお!
当たってる!

「そして、これからもそうでしょう」って言われて。

(笑)スゴい予言だな。
たしかに、今も、女性向けの雑誌作ってるわけだしね。

そう、女性ばっかりの職場で、
前は、かろうじて編集長だけは男性だったんだけど、
今は編集長も女性だし。

えええ!?

最近は、一緒に仕事する
デザイナーもライターもカメラマンも、
女性ばっかりで。

で、取材する相手も、
当然、女性が多いわけでしょう?

そうなの。
なんか珍しいなって思って。
日本社会って、まだまだ男社会と思うんだけど、
私の周りだけ、なぜか女ばっかりなんだよね。

よく、また、
そういう職場を引き当てたもんだよ。
美和ちゃん、兄弟はいるんだっけ?

妹がいるの。
で今、妹と、友達の子と3人で一緒に住んでる。

(笑)それ、どうなっちゃってるんだ!
ほんとにまあ、見事なばかりに、
女の人ばっかりの環境だね。

書いてみたい記事

雑誌の編集っていう仕事は、
学生の頃から興味あったの?

高校生の頃は、
国連職員になりたいって思ってた。

あ、そう!

カトリックの学校だから、
シスターが、世界平和の話しとかされることが多くて、
その中で、緒方貞子さんの話しに、特に感化されて。

なるほどなあ。
美和ちゃんがプラスワン
(※フィリピン・カンボジアの孤児院を支援するチャリティー団体)
の活動をやってるのも、
そういうところにルーツがある気がするね。

そう、CMSP(※フィリピンの孤児院)もキリスト教系だし、
支援者や周りの人も含めてみんなが家族
っていう考え方は、すごく共感する。

雑誌の仕事をやることを考えたのは、
いつからだった?

私、大学の1年から4年までずっと、
共同通信でアルバイトをしてたんだけど、
それが、ものすごく面白かったのね。

どういう仕事だったの?

世界各国から送られてくる情報を、
色んな部署に配ったり、確認を取るっていう仕事で、
常に新しいニュースが入り続けていて、
情報のセンターポジションにいる気がしたんだよね。

そうか。
インターネットが普及してなかった時代は、
日本一早く情報が集まる場所だったんだろうね。

そうなの。
世界中でいろんなことが起きていて、
情報が集まる場所にいるってこんなに面白いんだ、
って、すごくワクワクした。

それで、
マスメディア関連で働きたいって思ったの?

そう、マスメディアでも、
テレビとかラジオとかあったけれども、
私は、活字がすごく好きだったから、
新聞か雑誌だなって思って。

うんうん。

でも、新聞っていうのは、日々の情報だから、
消費スピードがものすごく早くて、蓄積されない気がして。
それよりも、じっくりと読んでもらえる、
雑誌っていう媒体のほうが自分に向いてるって思ったの。

スゴいな!!
ちゃんと、志望動機のスジが通ってるよ。
オレが面接官だったら、即採用だわ。

でも、私が最初行きたかったのは、
「週刊文春」だったんだよね。

それはまた、
渋いところに目をつけたなあ!

ほんと渋い女子大生だったんだけど、
文春大好き!で、
毎週、隅から隅まで舐めるように読んでて。

そんな女子大生、見たことないよ。

なんか、すごく新鮮なメディアだったんだよね。
政治とか経済の固い話題もあるんだけど、
それ以外の内容も多かったし。

意外にそうだよね。
エンタメとかゴシップの内容もあったり、
かなりカバーしてる範囲が広い印象あるよ。

新聞やテレビの報道って、
記者クラブで発表された情報がベースになってて、
大本営発表みたいで、なんか嘘っぽいと
当時の私は思ってたんだけど、
その点、文春は取材力があって、
独自のネタで、違う角度から記事を書いてて、
それがすごく面白かったの。
私も、こういう記事が書いてみたい、
って、思った。

読書好きのルーツ

本を読むのって、
昔から好きだった?

小学生の頃は、図書館にあった、
興味ある本を片っ端から読んでた。

怪人二十面相シリーズみたいなやつ?

とか、ルパンとか、
シャーロック・ホームズとか、
アガサ・クリスティーとか。

アガサ・クリスティーなんて、
児童版は出てないよね?

そう、
ハヤカワミステリー文庫で読んでた。

それはまた、スゴい小学生だな。
マンガも読んでたの?

ウチ、家庭が厳しかったので、
家では買ってもらえなくて、

あらー、そうか。

でも何故か、
「ちびまる子ちゃん」だけは大丈夫だったの。

読んでも害がない図書、
と認定されたんだね。

あとは、自分のお小遣いで買って。
でも、親に見つかると怒られるから、
引き出しの奥に隠したりして。

背徳感を植え付けられてるなあ。
じゃ、アニメとか見るのもダメ?

それも、情報統制がしかれていて、
新聞のテレビ欄に、見ていい番組だけ、
マーカーで○が付けられてたの。
特に見ちゃダメなのは×が付いてて。

ぶはははは!
最高だよ、それ!
毎日、新聞に○×付けてたんだね。

そう、今考えたら、
お母さん、普通に仕事に出てて忙しかったはずなのに、
毎朝よく出来たな、と思う。

ほんとだよ。
お母さんも、ダメな番組の内容、
どうやってチェックしてたんだって話しだよ。

ドラマとかはダメなのね、
あとは、志村けんさん的な世界観はダメなの。

(笑)けんさん的な世界観ね。
たしかに、ドリフとかとんねるず禁止の家って、
子供の時あったなあ。
ハウス名作劇場みたいなのは大丈夫なんだ?

そうそう、あと、
NHKのニュースとかは○付いてたね。

それじゃ、学校の友達と話題が
合わなかったりしない?

でも、周りの友達の家も、
同じような感じだったから。

あ、そうか!
ドラマの話しとか出ないんだね。
それは結構、普通の学校と文化が違うだろうね。

そう、だから、
娯楽が少ない分、本を読むことがすごく楽しかった。

なるほどなあ。
読書好きのルーツをたどっていくと、
元は、家庭教育の成果だったんだな。
(2011年12月 渋谷「ぷん楽」にて)


清水宣晶からの紹介】
美和ちゃんに会った当時に、最初に感じたことは、人の話しを聞く上手さだった。
質問の切り口と、話しの流れの作り方が絶妙で、どうも只者ではない。
職業を尋ねてみると、雑誌の記者をしているということで、深く納得がいった。

何の話しをしても楽しそうに聞いてくれるし、何について尋ねても嬉しそうに話してくれる。彼女は、聞くことも話すことも好きだし、読むことも書くことも好きなのだという。
「言葉」ということについてのオールラウンダーというべき人で、さらに、その持って生まれた感性を長年にわたって磨き上げてきたプロフェッショナルだ。

プライベートにおいても、フィリピンとカンボジアの孤児院の支援や、キャリアカウンセラー、ランニングなど、様々な方面の活動をおこなっていて、そのどれについても興味深い話しが聞けたのだけれど、今回は特に、彼女の、今に至るまでのエピソードを中心にまとめさせていただいた。

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