門松崇

金融機関に勤務の傍ら、温泉ソムリエ資格取得。

温泉をはじめ、温浴施設・歴史(野史)・孤島・遺構・遺跡・神社・鉱山(含む廃坑)・廃線・秘境・合戦・古地図・城・伝承・B級グルメ・鰻(国産)・蜆・椅子・街道・北前船航路・道の駅・棚田・石庭・宿場町・江戸・筋肉・アミノ酸・プロテインなどを得意分野とする。

温泉ソムリエになるまで

(清水宣晶:) 渋谷ってやっぱり、
街にいる人の年齢層が、圧倒的に若い感じするな。

(門松崇:) 若いよね。
自分もいまだに、気持ちは大学生なんだけどね。
今のこの経験と知識を持ったまま、
大学生の頃に戻りたいって思うよ。

わかるわかる。
今のままで、もう一度学生時代に戻ったらどんなにいいか、、
ってのは、オレもよく想像するけど、
でも、結局、同じかもしれないね。

同じことになる?

そう、経験や知識が多少増えても、
根本の考え方とか人間性って、あんまり変わらないからさ。

やっぱり、そうなのかな。

さて。
門松にはやっぱり、温泉ソムリエのことは聞かないとね。
ソムリエって、いつからやってるの?

・・今年。

今年!?
そんな最近?

今年の9月(笑)。

(笑)新米じゃんかよ!

facebookにも画像をアップしたんだけど、
9月頃に、認定証をもらって。

その、温泉ソムリエになるには、
なんか講習を受けるの?

そう。いろいろあるのだけど、新潟の妙高に赤倉温泉ってところがあって、
そこに泊まりながら、講習を受けるっていうツアーもあるんだよね。

そこで、温泉の知識を
いろいろ教わるんだな。

そう。基礎から教えてくれて、
内容はすごくしっかりしてる。
僕の場合は、その前から、
温泉のことは、独学してて、相応の知識は
持っていたという自負はあったけど。

学生時代は、まだ行ってなかったよね。
最初は、どうして行くようになったの?

やっぱりね、
仕事に疲れてたってのはある。
本当に激務の時があって、
その時代に、温泉の癒しにハマったってのがきっかけだね。

オレが、温泉に行く習慣がないから、
あんまりよくわからないんだけど、
やっぱり、湯に入ると安らぐもんなのかな?

僕の場合は、もっと切実な問題で、
パソコン仕事してると、すぐ肩がこるんだよね。
マッサージもすごい行ってるんだけど、
温泉入ると、血行よくなるからさ。
肩こりが取れるんだよね。

うんうん。

入社当時、横浜勤務だったから、
はじめは、スカイビルに通って。。

でっかいスパがあるよね。

そういうところから始まって、
まず、お風呂に目覚めて。
それが、金曜日の夜とか、仕事が終わった後に
車で遠出して、週末は温泉巡りしていたね。

風呂とか銭湯よりも、
やっぱり、温泉のほうがいい?

効能が違うんだよね。
「温泉」の定義ってなんだか知ってる?

お湯の中に、
何かの成分が入ってるってことかな。

それも一つある。
温泉法で定められてる温泉の定義は、
19種類ぐらいの成分のうち、
どれかが一定量以上含まれてるっていうことと、
もう一つ、OR条件なんだけど、
温度が一定以上あるってことなんだよ。

OR条件なの?
じゃ、何も入ってない、
ただのお湯でもいいってこと?

そうそう。
まあ、地面から湧き出してるお湯だから、
結構ハードルは高いんだけどね。
で、温泉の中でも、成分が入ってるほうの温泉ってのは、
それなりに効能があるわけですよ。

温泉行くと、看板に、
腰痛やリューマチに効くとか、いろいろ書いてあるけど、
それさ、ほんとに実感出来るの?

まあ、正直言って、
腰痛とかは、暖かいお湯に入れば、ある程度は効くんだけど、
美肌効果とかは、如実にわかる。
アルカリ性が強い温泉だと、もうつるんつるんになる。

あ、そう!

あと、炭酸泉ていうのがあって、
入ると体中に気泡がつく「ラムネの湯」って言われてるんだけど、
それは、疲労がすごい取れるんだよ。
炭酸泉は、血管を拡大させて、血液の流れを良くする作用をもつので、
体の中に酸素が取り入れられて、疲労物質が外に出ていくんだよね。

なるほどなあ。
あの泡、そういう効果があるのか。

本物の温泉

なにか、温泉を選ぶときに、
チェックするべきところってある?

まずね、温泉て、
源泉掛け流しと、循環と、2種類あって。
その違いはわかる?

掛け流しってのは、
新しい湯がどんどん湧き出てるって状態だよね?

そう、
循環は、同じお湯を濾過させて繰り返し使ってるんだけど、
そういう温泉て、結構多いんだよ。
都心にあるのは、だいたいそう。

お湯が湧き出ないからね。

「お湯が疲れてる」って表現があるんだけど、
なんとなくね、循環してるところってのは、
同じ湯を繰り返し使って、色んな人が入るから、
どんよりした気が滞留しちゃってる感じがするんだよ。

うんうん。

非科学的なことかも知れないんだけど、
そういう湯に浸かると、かえって疲れちゃう。

いや、わかるよ。
その湯に入ることを想像しただけで、
オレも疲れてきた。

だから、まず、
行くときは源泉掛け流しの湯を選んでる。
それ、温泉の看板に書いてあるから、
今度、注意して見てみて。

都心で循環させるのはわかるんだけど、
地方でもやっぱり、
循環させてるところあるんだ?

結構ある。
たとえば、ひとことに箱根とか草津って言っても、全部がいい温泉じゃないんだよ。
だから、旅行に行く前にネットとかで調べてから行ったほうがいい。

そうか。
そういうところを見るんだな。

更に、見分け方があって、
ここでまた温泉の種類のパスが分かれるんだけど、
加水と加熱ってのがあるんですよ。

だんだん、講義を受けてるみたいになってきたぞ。
なんなの、その、加水と加熱は?

湧き出てるお湯そのままじゃなくて、
お湯の量が足りないから水を足したり、
冷めちゃってるから暖めたり、っていうね。
そうすると、鮮度は落ちるよね。

でも、じゃあ、
加水も加熱もしない温泉てのは、
湧き出てる状態で、勝手に、
40度ぐらいの丁度いい感じになってるってこと?

そう。そういうこともあるし、
草津なんかは、昔からの伝統で、湯もみって言って、
水を加えないで、お湯を冷ましてる。

あ、そうなんだ?
人手を使って、冷ましてるんだね。

あれは、こだわりなんですよ。
いい温泉は、やっぱり手間がかかってるんだよね。
さあ、さらにパスが分かれますよ。
次いっていいですか?

(笑)どうぞどうぞ。

汲み上げと、自噴ってのがあって。
どっちがいいか、わかりますよね?

自噴?

そう。一概には、言えないところもあるけど自噴はいいね。
源泉掛け流しで自噴の温泉、てなると、数が少ないんだけど、
やっぱりそういうところに入ると、リフレッシュできる。

昔でいう、湯治場みたいなところだね。

ほんと、本物の温泉ていうのはあんまり無くて、
箱根といえども、そんなに多くは無いのではないかな。

ええ!?
そうなの?

いい温泉って、通の人は知っていたりして、
ひっそりと行っていたりしているよね。

マジか!

もう、ソムリエ界では、
「ああ、あの温泉ね」みたいな。

それさ、「ヒトゴト」の読者プレゼントで、
公表してもらってもいい?

(笑)これは、非公開情報だから、
ちょっと、個人的に。

そうか。
まあ、しょうがないね。
(興味がある方は、門松さんにお尋ねをしてみてください)

地方を活性化する

最近ほんと、一度きりの人生なんで、
自分のやりたいことをやろっかな、って、
この年になって思っていて。

あ、そう!

今思うと、いままでの人生、すごく、
まわりの目を気にしてたような気がするよね。

facebookの写真とか見ると、
日本全国の面白そうなところに、いろいろ行ってるけど、
なんか、共通するテーマみたいなのはあるの?

ベースはね、「日本の良さ」っていうか、
日本が持つ、観光資源の豊かさとか、
そういうところにもっと目を向けていいんじゃないか、
っていうのはある。

そういうことか。

だから、地域の町おこしってのも、
すごい興味あるんだよ。
温泉も、たいてい地方にあるし、
それともつながってるでしょ。

そうか、
「地方に目を向ける」っていうのが、
根本の動機にあるんだね。

いい温泉なんだけど、廃業しそうなところも
たくさんあるから、
それをなんとか再生したり、っていうことに、
最終的にかかわっていけたらいいな、
と漠然と考えている。

まだ全然、自分なんかは診断士になりたてだし、
いつのことになるかわからないけど、
地方の活性化っていうことの力にはなりたい。

あっ、でも現業の仕事が大優先ですよ(笑)。

いいね。
その、スケールの大きさと、スパンの長さがいい。
ライフワークにするにふさわしいテーマだと思うよ。
(2011年11月 渋谷「ロイヤルホスト」にて)


清水宣晶からの紹介】
門松は、大学時代、ESSという英会話のサークルで活動をともにした友人だ。
話しが面白く、場が盛り上がるので、飲み会のような席にも、どこかに遊びに行くという時にも、一緒にいると心浮き立つ存在だった。
今も、あらゆることに興味のアンテナを張って、何の話しをしてもよく知っていて、時にはみずからを犠牲にしてでも場を盛り上げようとしてくれる。

その雰囲気は昔と変わらなかったけれど、話しを聞くと、彼にもじっと耐え忍ぶ、修行時代ともいえる10年間があったのだという。
その期間にも彼は、中小企業診断士の資格を取るための勉強を続け、全国の小さな街や村をめぐりながら、見聞を広めていた。
その地道な努力がようやく芽を出したのが、ここ1~2年のことで、やりたかったことが少しずつ形になっている生活は、とても充実しているようだった。
そういう時期に話しを聞くことが出来たのは、いいタイミングだったと思う。

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