吉村紘一

広告会社でマーケッター、コピーライターとして、企業や商品のブランディングを数多く担当。
2011年に独立し、現在は京都を拠点に「自然の造形美」をテーマにしたプロダクトブランドやショップを展開している。

「旅する小惑星」
http://www.brightsegment.net/

「旅する小惑星 facebookページ」
http://www.facebook.com/brightsegment

「宙‒SOLA‒」
http://www.solatoy.jp/

「ウサギノネドコ」
http://usaginonedoko.net/
(2012年4月 嵯峨嵐山「吉村邸」にて)

旅する小惑星

(清水宣晶:) 今日の中継は、どの部屋でやろうか?

(吉村紘一:) この、玄関の前の、
小さな部屋でやろうかなと思っていて。


あ!この、三畳間?
ここ、スタジオみたいでちょうどいいよ。
そのまま、畳の上に座って話せるし。

直接、床に座っちゃう?
たしかに、そのほうがいいね。

じゃあ、そろそろ、
始めようか。

オッケイ。

みなさん、こんばんは。
「ヒトゴト」公開インタビュー第二回、
本日のゲストは、吉村紘一さんです。

こんにちは、吉村です。


今日は、初の試みとして、
京都の吉村さんの自宅から、
USTREAMで生中継をしています。

はい。

吉村さんはですね、
もともと東京の広告代理店に勤めていたんですけれども、
去年、独立して、京都に引っ越しまして。
アクリルの中に植物を封じ込めた、
「宙-SOLA-」というプロダクトを作りつつ、
昨日(4月10日)、新たに「旅する小惑星」という
ブランドを立ち上げたばかり、ということで、
今日は、そのお話しを伺います。

よろしくお願いします。

最初に、名前のことから聞こうか。
「旅する小惑星」っていう名前は、
どこから来てるの?

まず、どういうものを扱っているかというと、
こういう、「石」ですね。

基本的には、加工をしていない、
自然の姿のままの原石なので、
つまり、星そのものである、と。

サイズは小さいけど、
大地そのものってことだね。

そう、地球の引力を離れた時、
これは一つの小惑星だよなあ、と。

「旅する」っていうのは、どういうこと?

時空を旅するっていうことなんだけれど、
まず、「時間」でいうと地球が誕生してから46億年と言われていて、
その長い年月をかけてこの形が形成されたという旅。

なるほど。

もう一つは、「空間」の旅っていう意味もあって、
たとえば、この石はスペインで採れたものなんだけど、
それが今、日本にあって、僕の手のひらにあるって、
なんか不思議な気分でしょ?

世界各地の石に触れるってのは、それを通じて、
世界旅行をしているような感じだね。

そうそう。
旅先で買ったものって、後で見た時に、
その土地のことを思い出したりするでしょう。
石も、それと同じで、スペイン産のものだったりすると、
スペインを旅してるような気分になると思うんだよ。
そういうことを感じてもらいたいなってのがあって、
「旅する小惑星」っていう名前にしています。

この一つの石の中に、歴史とか場所とか、
いろんな情報が含まれてるんだね。

その、46億年という長い歴史を含めて、
自分が所有できるっていうところに、
石の魅力が、ひとつあるのかなと。

ここにある石は、加工したんじゃなくて、
採れた時のままの形なの?

石の魅力を引き立てるために、
一部を研磨をするようなことはあるんだけど、
基本的には加工はせずに、そのままの形。

これとか、びっくりするんだけど、
石の中に入り込んでる金属っぽい部分の面が平らで、
キレイな立方体の形してるんだよね。
これは、何ていう石?


これは「黄鉄鉱」。

僕なんかが見ると、
地面から採れたままの形じゃなくて、
加工した鉄を後からくっつけたんだろう、と
思っちゃうんだけど、このままの形で埋まってたんでしょ?

そうだね。
これはスペイン産なんだけど、
スペインのある地方で採れる黄鉄鉱は、
こういう形で結晶する、っていうことで有名で。
あと、実はこれも黄鉄鉱。


アンモナイトみたいな形をしてるね。

そう、これは、
アンモナイトに黄鉄鉱が入り込んだものです。
USTREAMだとちょっと見えないかもしれないけれど。

え!?
アンモナイトの中に鉄が入り込んでるの?

そうなんだよね。
まさに、アートみたいな感じで、
すごく美しいよね。

これは、売り物?

いや、、これは、
僕のコレクションだね。
ちょっと、売り物にするには高すぎるので。

非売品、と。
紘一は、こういう、
石に興味を持ったのは、いつ頃なの?

1年半くらい前かな。
「旅する小惑星」を一緒に作ってる、
アートディレクターの安藤狸さんとは
自然の造形物っていう共通の趣味があるんだけど、
彼に「吉村さん、面白いものがありますよ」って、
原宿のショップに連れてってもらったんだよね。

うんうん。

そこに、何百種類かの石がずらっと陳列されていて、
その店員さんの解説がスゴく面白くて、
そこからどんどん、興味を持っていったって感じだね。

石のお店って、時々見かけるけど、
石好きな人の人口って、結構多いのかな?

日本でも、鉱物を扱っている業者が一堂に会する、
「ミネラルショー」っていう大きなイベントがあるんだけど、
マニアや、スピリチュアルな人は多く集まるけど、
一般の人にとってはちょっと間口が狭いよね。

そういう、鉱物界の
ビッグイベントがあるんだね。

すごく魅力的なものなのに、
一般的に知られてないんだよね。
それはなぜかって考えたとき、一つには、
デザインがまったく入り込んでいないっていうのがあると思っていて。

単に、石をそのまま、
石として売ってるっていうこと?

よくあるのは、石を買うと、
トイレットペーパーで包んで売る、みたいな。

(笑)包んでおけば何でもいいだろう、と。

そういう、パッケージも見せ方もデザインされてない状態じゃ、
普通の人は、まあ買わないよなあっていうのがあって。
「旅する小惑星」に訪れてほしいのは、
マニアの人というよりも、
インテリアショップとか雑貨店とかで、
「あ、これステキだな」って、
花瓶を買って楽しむような人たちなんだよね。
そういう人にもっと気軽に、
インテリア雑貨とか、人に贈るギフトとして、
石を選んでもらうっていうことが広まったら
いいなってことを思ってる。

物語のある生活

昨日オープンした「旅する小惑星」のサイトだけど、
デザインの作り方に、すごくポリシーが感じられて、
面白いなと思ったな。

ネットのサイトが、
今のところ、お客さんとの唯一の接点のある世界なので、
デザインにはすごくこだわって作った感じだね。

石一つ一つの詳細ページに、
写真と、解説があるじゃない?
それぞれの、特色は何で、こういう由来があります、
とかっていうストーリーを読むと、
石に興味が出てくるよね。

そう、今までと全然違う見せ方をしないと、
新しいものに見えないっていうのがあるから。

産地を細かく表示しているのは、
場所によって、やっぱり特徴があるの?

旅する小惑星では扱ってないんだけど、
たとえばこの石は、水入りの瑪瑙って言ってですね。

見えるかな?
周りは石で、中に水が入ってるんです。

石の中に、水が入ってるの?

揺らすと空気の気泡が見えるんだけど。
動くでしょ。

あ、ほんとだ、ほんとだ。
おおーー!これはスゴい。


これ、産地がブラジルなんだけど、
イグアスの滝ってあるじゃない。
その近くで採れた石で、6500万年前の、
アマゾン川の水が入ってるんだよね。

スゴいスケールだね。

遠いブラジルの、イグアスの滝の水が、
この石の中に閉じ込められてると思うと、
なんか、急に、グッとくるものがあるというか。

そうか、この石を持ってると、
6500万年前のブラジルを旅してるような気分になるわけだね。

そういうことを想像させる魅力がある。


これはちなみに、販売は?

これは、、ちょっと大きいので、
今のところは、予定してないです。
売ってないのをあんま見せても、しょうがないよね。

(笑)おい!
いい石は紘一が気に入っちゃうから、
売りに出されないんじゃないか。

(笑)もちろん、売っている石もそれぞれに魅力があるよ。
売ってるものの中でいうと、
これは、珪化木といって、木の化石です。

ほう!

マダガスカル産。

なんか、
木の節とか、木目が残ってて、
完全にもう、木が石になっちゃってる感じだね。


ちなみにこれは、
2億数千万年前の、シダ植物の一部だったものですね。

これは、
木なの?石なの?

えーと、、
両・・方ですね(笑)。

スゴいじゃん!
そんなのあるんだ。
これは、石化するまでの間に、腐らないの?

まあ、微生物に分解される前に、
何かに沈殿して、その中の成分がだんだん侵食して
石化していった、っていうことみたいだね。

これ、やっぱり、
ストーリーが大事だと思うのは、
これを誰かの家に置いてあるのを見かけた時に、
見ただけだと、そんなに面白いブツだってことが、
わからないよね。

そうそうそう。
もちろん、単純に見て楽しむっていうのもあるんだけど、
その奥にあるストーリーを知ると、
より楽しめるものかなあと思います。

今までのストーンショップで、
普通の人があんまり興味を惹かれない理由ってさ、
石が並べられてるだけだと、無機質な感じがして、
それを自分で買おうとは、なかなかしないと思うんだよね。

うん。

でも、その、
イグアスの滝とか、2億数千万年とかっていう、
物語が加わった時、単なる石じゃなくて、
すごく魅力的に感じられるってのはあると思う。
そこだよね、「旅する小惑星」の、今までと違うところは。

そう、鉱物のマニアの人は、物語も楽しんでいると思うけど、
それをあんまり、人に伝えようとはしないでしょ?
僕は、石を勉強したての素人だからこそ、
初めて石に触れた人に、こういう視点で伝えたら
石が魅力的に映るというのを、よくわかっていると思う。
そういうことを、誰もやってないなら、やるしかないじゃん、
ってことで始めた感じかな。

パッケージに込めた意味

これ、贈り物にもいいよね。
やっぱり、単に石を贈られるんじゃなくて、
一緒に物語がついてることで、ギフトとして成立すると思う。
パッケージも凝ってるんでしょう?

そうそう、パッケージは、
こういう真っ白なハコで。


「旅する小惑星」っていうロゴが、
フタの部分にエンボスされてるんだね。

一辺が6cmの箱なので、そこに入る石を扱う、
という感じだね。で、実は底は鏡になってます。

あ、そうなんだ?

こう横にして、石を置く感じで、
ディスプレイすることが出来る。


そうか、ディスプレイボックスになるんだね。
それで、鏡で、裏も見えるようにしてるんだ。

この箱自体が、
飾る時にそうやって機能するっていう。

これは、ジュエリーとかを入れる箱のような、
高級感があるなあ。

そうそう、ちょっとイイ物を入れる感じのね。
やっぱり、パッケージがすごく重要というかですね、、

こだわりたかった?

そこがないと、逆に、
どこで買っても同じになっちゃうからね(笑)。

そっか、そうだよね。

僕が「旅する小惑星」をやる価値っていうのは、
実は、この箱に集約されてると思っていて。


うん。

石は裸の状態だと贈り物としては成立しづらいけど、
きちんとデザインされた箱の中に、ストーリーとして一緒になっていると、
ギフトとかインテリアとして、成立するんじゃないかと。

なるほど。
これ、石を買った時、
ストーリーも一緒に入ってるの?

入ってる。
こういう感じで、紙に印刷されていて、
中に同封されている、という感じですかね。


紙もちょっと特別だね。
名刺より少し小さいぐらいの紙に、物語が書いてある。
あっちの、でかい箱は何?

これは、金属製のコレクションボックス。


さっきの小箱が、3つ入るようになってるんだね。
これ、ものすごく重いわ。

こだわったのは、この、重量感なんだよね。
金属の箱で、ペラペラに薄い箱ってのは
よく売ってるんだけど、そういうものではなく、
永い時間をかけて生成された石の重厚な歴史を
納めるのに相応しい箱をつくったという感じだね。

極端にまた、重くしたね。

そこがまたこう、石の重量感とあいまっていいでしょ?
あえて、重くした、っていう。

これは、特注品?

特注です。
槌絵さんっていう、
金属加工のプロフェッショナル集団の会社があるんだけど、
そこに、一個一個、手作りで仕上げてもらっています。

凝ってるなあ。

この腐食したような仕上げも、
あえてそうしてもらってるんだけど、
この箱自体が、すごく長い年月を経ていることを
感じるような箱に仕上げてもらってます。


この箱は、数量限定なのかな。

そのようには伝えていないけど、実際は、数量限定。
まあ、そんなに、売れるもんじゃないというか。
よっぽど「旅する小惑星」を好きになってくれた人が買ってくれるもん
なんじゃないかと思っていて。

(笑)まあ、そうだよね。
いきなり、このボックスを買う人はいない。

数はほとんど作ってないです。
注文がもし一杯きたら、対応出来ないっていう。

すごいね、この箱の注文が
いっぱいくる時代になったらスゴいことだよね。

これをわざわざ買う人はそうとう、
好きな人だよなあと思っていて。
僕と安藤狸さんの間で、「これいいよなあ」って、
二人で言いながら作ってたんだけど、
値段も結構するので、これをもしホントに買う人がいたら、
箱買った人たちで、オフ会やろうかって言ってるぐらいで。

ぶははははは!
コレクションボックス所有者のオフ会。


これを買った人には、
すごく、会いたいなあって思ってて。
そんなに好きでいてくれてありがとうございます!みたいな。
僕がもし、一人のユーザーで、
誰か他の人がこの「旅する小惑星」をやってたら、
僕は、この箱、絶対買っちゃうと思うんだよね。

(笑)なるほどなあ。

そういう、僕と好きなポイントが似てる人とか、
単純に、会ってみたいじゃない。

絶対、話しが合いそうだし。

だから、買ってくれた人がいたら、
「一度お会いしませんか」みたいなね、
連絡しちゃうかもしれない。
まあ、半分冗談で、半分本気です。

これは、もう、あれだね、
信仰の証っていうか、どれだけ旅する小惑星ファンかの
踏み絵みたいなアイテムになってるね。

(笑)どんだけ愛してるかっていうね。
これも、ディスプレイする時に機能するようになっていて、
今日はこれを飾ってみよかな、って気分で変えて飾ることができる。

「今週の石」みたいな、入れ替え制で?

そういう使い方をしてもらってもいいかなって気がします。

自然が創りだした美

前に作った「宙-SOLA-」との接点は、どうなの?
これも、SOLAの延長線上のものなの?

えーと、、これは、
SOLAのタンポポの綿毛のキューブなんだけど。


タンポポのキューブは、ほんと美しいよなあ。
やっぱり、SOLAといえば、このタンポポが代表作?

一番反応が熱狂的で、
店頭に置くとすぐに売れちゃうのはタンポポだね。
で、この、SOLAの5cm角のキューブをいれる箱と、
旅する小惑星の箱は、実は大きさがほぼ同じ。

あ、そうなんだ!?

なんか、これぐらいのサイズって、
ちょっとギフトであげるにはいいサイズで。

じゃあ、最初に、
このサイズありきで考えたんだね。

そう、だいたい
これぐらいのものにしたいなってことでやってる。
SOLAもそうなんだけど、
全部同じサイズ、フォーマットに揃えると、
それぞれの造形が際立つ。

なるほど。
それは、わかるなあ。

石も、大きい石から小さいものまで色々あるけど、
あえて、「この中に入るもの」という制約をもうけることで、
横並びにした時に、それぞれの個性が見えてくるんだよね。

そうだね。
同じサイズで統一されてると、並べた時にキレイだし、
コレクションしたくなるね。

わりと、そういう視点で作ってるね。
完全な立方体でやろうっていうのは初期の段階で決めて、
そこが出発点っていう感じかな。

自然ていう切り口では、つながってるところあるの?
もともと、植物の造形美っていうところで、SOLAを始めたじゃない。
それと似た美は、鉱物の中にもあるのかな。

SOLAが「植物の造形美」なら、旅する小惑星は「鉱物の造形美」だね。
「こういう切り口で見せるとこんなに魅力的だよ」っていうのが、
自然の中には、たぶんいっぱいある。
そこって、まだ多くの人が踏んでいない領域だと思うんだよね。


そうだね。

僕は、あまのじゃくなところがあるので、
誰も踏んでない領域をやりたい。
自然の造形美を伝えるっていうのは、
自分も興味があったこともあるけど、
誰もやっていないからやっているんだよね。

たしかに、自然の美しさって、よく見れば身近にあるけど、
それをわかりやすい形で取り出すっていうのは、
新しい切り口だと思うよ。

やっているうちに、それが、
自分のミッションだなとわかってきた感じかな。
「自然の造形美」の第一弾がSOLAだとすると、
旅する小惑星は第二弾という位置づけで。

第三弾は何が来るんだろうなあ。

何やろうかね。
5年に一度くらいは、
新しいプロダクトを作れたら面白いなと思ってるけど。

まだ、自然の中には
昆虫とか、よく見ると美しいっていうのは、
いろいろあるよね。

たぶん、いっぱいあって。
動物の骨とか、魚の透明標本とかね。

透明標本?

魚の肉の部分を透明にして、
中の骨に色をつける技術があるんだけど、
あれも、自然の造形美だなと思って。

スゴいな!
そういうのを見ると思うけど、
自然の作ったものってのは、ほんと、
細部に至るまで、手抜きがないよね。

そうなんだよね。
だから、自然の造形物を目の当たりにした時に、
自分が物を作るっていうのは、そもそも、
おこがましいというか、敵うわけがないなっていうのがあって。
それだったら、自然の造形物に、自分自身がひれ伏して、
もう、、「紹介させてください!」って、
そういう感覚なんだよね。

ぶははははは!
弟子にしてください、みたいな。

自分がモノ作りをしたいっていう感覚は、
小さい時からずっとあったんだけど、
自然の造形物に出会ってしまった時に、
これを超えるものを作ろうなんていうのは、
おこがましいし、出来るはずないな、と思ったんだよね。
でも、その見せ方に、僕の視点が入ればそれも、
物作りだよなって思った瞬間があって。

なるほど。

それで、自然の伝道師じゃないけど、
そういうことにやりがいを感じるようになったのがSOLAだったし、
今度の「旅する小惑星」も、そういう視点でやってる感じ。

クリエイター的な立場というより、
自然が創り出した美を伝える人に
なりたいっていう感じなんだね。

クリエイションではあるんだけどね。
これまでの鉱物や石とはまったく異なる
新しい価値をつくるという意味ではね。
今は、ネットの通販でしか売ってないんだけれど、
SOLAを売ってるようなインテリアショップとか雑貨店に、
この箱と共に置かれたら、今までの石とは違う、
新しい提案ができると思っているよ。

ああ、そういうオシャレな店にディスプレイされると、
見え方が全然違うだろうね。
今までは単なる石でしかなかったものが、
ギフトというものになった瞬間に、
色んな場所に置かれる可能性があるわけだ。

そう、今回やろうとしているデザインは、
プロダクトだけじゃなくて、流通の部分まで含めて、
トータルでデザインが出来たらいいなって思っている。

リアルで置く店舗っていうのは、
どこか、もう決まってるの?

えー、それは、、
まだ内緒です。

(笑)そうだよね。
というところで、そろそろ、
終わりの時間がやって参りました。

はい。


この「旅する小惑星」に魅力を感じた方は、
サイトで好みの石を見つけていただいて、
ぜひ、自分の部屋に飾ってみてください。

ぜひ!

今日は、ありがとうございました。

ありがとうございました。
(2012年4月 嵯峨嵐山「吉村邸」にて)

【暮らし百景への一言(吉村紘一)】
ヒトゴト初のUSTREAM公開インタビューに選んでいただき光栄でした。
京都の片隅からでも、こういう技術を使ってリアルタイムに発信できる
んだなぁと、しみじみ感動してしまいました。

清水宣晶からの紹介】
紘一から、「旅する小惑星」という新しいブランドを立ち上げようとしているという話しを聞いたのは、去年の暮れ頃のことだった。サイトを立ち上げるにあたって、その通販機能の部分のシステムが必要ということで、エンジニアとしてプロジェクトに参加をさせてもらい、京都と横浜という離れた場所で、メールとSkypeでのやりとりを繰り返した。

彼の作った最初のプロダクト、「宙-SOLA-」を見た時にも感じたことだけれど、今回、最初の打ち合わせで、実際に石を見せてもらった時、自然の造形物というのは、あらためてじっくりと見てみると、こんなにキレイな姿をしているものなのかと、その美しさと奥の深さに惹きこまれる感じがした。

紘一は、やると言ったことを、実に辛抱強く実現する男で、その実行力には毎回驚かされる。
広告代理店の仕事から独立をして、京都で宿をやるという話しも、最初に聞いた時には夢物語のように感じたけれども、周到に準備を重ねて、実際その言葉通りに、オープンまでこぎつけてしまった。

「旅する小惑星」も、最初は漠然としたイメージだけだったところから、日を重ねるごとに、着実に形が出来上がっていくまでの過程を見ているのはとても楽しい体験で、是非とも、プロダクトのリリースに合わせて、話しを聞きたいとお願いしたことから、公開インタビューの企画が生まれた。
今回、京都からの中継や、USTREAMによるリアルタイム配信という初めての試みを、彼と一緒に実現出来たことが、とても嬉しい。

(2008年のインタビューはこちら→http://hitogoto.com/kouichi/

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